R6.7.31 生ごみを土に還す

7月31日(水)に袋井西コミュニティセンターにて、一般社団法人Pay Forward Shizuokaの鈴木功三代表理事を講師にお迎えして、「環境課題で自由研究:生ゴミを土に還す」講座を開催しました。

【文=中山裕子】
【写真=川畑久美子、杉井弥生】

現代の活動は未来への贈り物
そんな想いを込めた素晴らしい活動をしている功三さん
袋井で人気のレストラン「Honey!ハニー!!」を営み、
お店から1日に出る何十キロもの生ゴミを堆肥化して土に還し、資源循環の仕組み作りにも力を入れています。
袋井市との協働で行った生護美資源化プロジェクトでは、給食で出た食品ロスを堆肥化し、小学校の花壇に利用
給食で出た食品ロスがお花の栄養になり、きれいなお花を咲かせることができました。

食品ロスとは、まだ食べられるのに捨ててしまう食品のこと
日本では年間約523万トンの食品ロスが出ています。
なんと、さわやかのげんこつハンバーグセット10,460,000食分と同じくらい!

食品ロスの原因になっていることは何か?

  1. 使いきれずに捨てられる「買いすぎ」
  2. 賞味期限や消費期限切れで捨てられる「期限切れ」
  3. 調理の時に食べられる部分が捨てられる「過剰除去」
  4. 食べきれずに捨てられる「食べ残し」

この食品ロスのほとんどは焼却され、灰になり、アスファルトなどの材料に使用されてしまいます。
その結果、資源が循環されず、畑や田んぼが痩せてしまい、植物や野菜の栄養バランスも悪くなってしまいました。
今の野菜は昔の野菜よりも栄養がありません。
昔は自然に還るゴミしかなく、各家庭で土に穴を掘るなどして処理されていたのです。

そこで、いま私たちが未来の地球のためにできることは何でしょう?

それは、コンポストを作ること!


コンポストで微生物を活性化させ、堆肥を作ります。
この堆肥を利用して育った植物や野菜は栄養が豊富
微生物のおかげで循環してくれるし、健康も保たれるのです。
家庭から出るゴミが減れば、焼却処分されるゴミも減り、地球温暖化の主な原因である二酸化炭素も減らすことができます。

講座では、家庭で出た生ゴミが堆肥化していく様子を観察できるように、参加した子供たちに2つの容器が用意され、それぞれに土が入れられました。1つの容器は、生ゴミを入れたら、かき混ぜて酸素を入れます。もう1つの容器の方は、生ゴミを入れたら、混ぜずにそのままにしておきます。酸素が好きな菌で分解するのと、二酸化炭素が好きな菌で分解するのとでは、どんな違いがあるでしょう?

どちらの方が早く土に還りそうかな?
色や大きさ、臭いなど、どんな風に変化するかな?
各家庭に持って帰って、毎日観察します。どんな結果になるかな。

家庭でも循環できる環境が当たり前になれば、
私たち人間や動物だけでなく、
地球も元気になります。